回想

自分のルーツはどこだろう

わたしの遺伝子のなかの記憶

いや、もっと前のずっとずっと前の記憶

無意識の中にある本当の自分

どこにいたのだろう。どこからきたのだろう。どこにいこうとしているのだろう。

無意識の中を回想する



遠い昔、わたしはあるひとと出会っていた。そして、ついこの間までも時を共に過ごしていた。



そして離れ離れになった


わたしが高いところまで登った時、再びまた会うことができる


共有する記憶


忘れている　　ただそれだけの記憶


それを　取り戻すために



あるひとは、何年か前に確かに言った

昔わたし達は一緒にいた　　そして、また出逢ったと



あるひとは、常に高い所を登っていた

わたしは、登れなかった


そしていま、あるひとはさらに高い所を登っている

わたしは回想から目が醒めたら　登っていくしかない

記憶を取りもどすために



ルートは、ひとつしかない


命綱や、補助や、重い荷物一切のものを全て捨てて、



この　指　一本で



追いつく事ができなければ　　生まれてきたわけのうちのひとつを

また　遠い遠い未来の自分に課すだけだ



だから、もっと、登らなければ


高い　　高い　　高い　　ところへ


取りもどす為に